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中央放射線部

当院の中央放射線部の紹介です。

Radiology

このページの目次

はじめに

診療放射線技師15名・受付事務2名に加え放射線科医師3名の合計20名のスタッフで構成されています。

中央放射線部の業務は、撮影部門・核医学部門・放射線治療に分けられます。

撮影部門には、一般撮影、マンモグラフィ、X線透視、CT、MRI、血管撮影などがあります。核医学部門は、通常のX線検査とは違い、体内から放出されるガンマ線を特殊な装置で画像化する核医学検査(RI)があります。スタッフが一丸となり、患者さんにより良い画像情報を提供できるよう努力しています。治療部門においては、より正確できめ細かい治療が出来るよう、固定された2名の技師が担当し、患者さんが安心して治療に専念出来る様心がけています。

また、健診業務として、CTによる肺ドック、MRIによる脳ドック、検診車による胃がん検診、肺がん検診、マンモグラフィ検診など、当院検診センターと協力し合い、地域住民の「早期発見・早期治療」への貢献を目指し日々頑張っています。

主な検査装置の紹介

CT

人体にX線を照射しながら身体の周りで検出器を回転させ、人体を透過したX線をコンピュータで解析して、人体の横断像(輪切り)を作る装置です。装置の高速化と検出器の飛躍的な進歩により、より短時間に、より広い範囲を、しかもより細かく撮影できるようになりました。 当院の装置は0.5秒(心臓の場合は0.35秒)で1回転し64スライスの画像を取得する事が可能です。コンピュータ技術の発達により、細かく撮影された画像から、体内の血管や骨折を分かりやすくする為の3D処理も行われています。血管を描出するために、造影剤というお薬を静脈より注入します。

MRI

強力な磁石(1.5テスラ)と電磁波を使って人体のあらゆる断面を撮影する検査です。
CTと比べて

  1. X線被曝が全く無い
  2. あらゆる断面を撮像できる
  3. 病変の検出能が高い
  4. 造影剤を使わなくても血管の走行や胆管、膵管が描出できる

などが利点として挙げられます。しかし、検査時間が長いため、体動のある患者様は検査できない、またペースメーカー(MRI対応ペースメーカーは可能)や体内金属のある患者様には検査できない、検査時中音がうるさい、閉所恐怖症の方は検査できない等の欠点もあります。


急性期脳梗塞

CT画像では検出出来ない、急性期の脳梗塞を描出する事が出来ます。発症間もない超急性期の脳梗塞は、血栓溶解療法(tPA静注療法)という点滴による治療法を行います。この点滴は強力に血栓を溶かす働きがあり、発症4.5時間以内であれば、適応になり非常に高い治療効果を発揮します。


頭部と腹部のMRA

CTでは造影剤を使用して血管を描出しますが、MRIでは、造影剤を使用しなくとも血管の描出が可能です。造影剤アレルギーのある場合や、腎機能が悪く造影剤が使用出来ない患者さまに適応されます。


MRCP

胆嚢や総胆管、膵管を映し出すMRCPという検査方法です。
胆嚢結石や総胆管結石の診断に用いられます。


頭部と腹部のMRA

CTでは造影剤を使用して血管を描出しますが、MRIでは、造影剤を使用しなくとも血管の描出が可能です。造影剤アレルギーのある場合や、腎機能が悪く造影剤が使用出来ない患者さまに適応されます。


VSRAD(早期アルツハイマー型認知症診断支援検査)

アルツハイマー型認知症で早期に出現する海馬、扁桃体、海馬傍回の萎縮を、組織コントラストの高い MRI 画像を用いて統計解析するのがVSRADです。

血管造影

血管造影とは、太ももの付け根または腕の動脈から細い管(カテーテル)を挿入し、造影剤を目的の血管に流しながらX線撮影します。血管が狭くなったり詰まったりしていないか・腫瘍を栄養としている血管はどれかなど、血管が関係している疾患を詳しく調べることができます。狭くなった血管を広げたり、腫瘍に栄養を運ぶ血管を詰めたりなど、治療を行うことも可能です。


心臓(冠動脈造影)

CTでは、描出出来ない細い血管まで撮影可能です。 頭部の血管 ほとんどは、CTでの撮影に置き換わってきていますが、動静脈奇形やモヤモヤ病など、特殊な血管の病気の場合には、血管造影検査が行われております。

TECA(肝動脈化学塞栓療法)

肝臓に出来た腫瘍(肝細胞がん)の直前まで、超選択的にカテーテルを進めて行き、腫瘍だけに抗がん剤を注入し、その後血管自体を塞栓(詰まらせ)し酸素と栄養を遮断して、腫瘍を壊死させる治療法。


核医学検査

核医学検査とは、ごく微量の放射性同位元素で標識された物質を静脈より体内に投与し、その物質から放出されるガンマ線をガンマカメラという装置で捕らえ、体内での動態、集積の有無や形態を調べる検査です。この微量の放射性薬剤が注射などにより体内に入ると、特定の臓器に集まりそこから放射線を発します。この放射線をガンマカメラと呼ばれる特別なカメラで体外から測定し、その分布を画像にします。


骨シンチ

テクネチウム (99mTc) というラジオアイソトープを含んだ薬剤を注射して行う核医学検査です。この検査は注射した薬剤が、骨の代謝や反応が盛んなところに集まる性質を利用して、骨腫瘍や骨の炎症、骨折の有無などを調べます。乳癌、肺癌、前立腺癌など治療前・治療後の経過確認する上で欠かす事の出来ない検査となっています。


脳血流シンチ

脳の各部位における血流状態や働きを見る検査です。CTやMRIではとらえられない早期の脳血管障害や神経症状の責任病巣などの検出、脳の機能評価等に利用されます。


心筋血流シンチ

心臓に負荷をかけた状態でRIを注射して得られた画像と、安静状態に得られた画像を比較し、心筋虚血の有無、あるいは病変部が梗塞(壊死)なのか、虚血(生存心筋)なのかの鑑別診断に有用です。

その他の心臓核医学検査として、心筋の脂肪酸代謝を見る検査や、交感神経の働きを画像化する検査なども行われています。


Heart Risk View

Heart Risk View とは、負荷時と安静時の心筋血流シンチから得られたデータをコンピュータ解析し、心事故発生確率を算出するためのソフトウエアです。

X線透視検査

X線TVとも呼ばれ、体の透視像をリアルタイムに映し出す装置により、造影剤を使用して胃・食道・大腸などの消化管を撮影したり、内視鏡と併用して、胆道系に造影剤を注入し狭窄部を広げたり、石を取り出したりします。整形領域では、脊髄腔に造影剤を注入し椎間板ヘルニアの診断(ミエログラフィー)や、骨折によりズレた骨を整復するのにも使用されます。また、泌尿器系では、尿路系(尿管・尿道)の狭窄部分にステントを挿入し、尿の通りを改善する治療なども行われています。

乳房撮影装置(マンモグラフィ)

マンモグラフィは、乳房専用のX線撮影装置です。視触診でも見つかりにくい、ごく早期の癌や、腫瘤を見つけることができます。 乳房を圧迫板で挟み、薄く引き伸ばしながら撮影することで、乳房の内部、乳腺や乳管などの画像をより鮮明に写し出すことができ、被曝線量も抑えられます。その際圧迫により、痛みを感じることがありますが、痛みの大小には個人差があります。耐えられない痛みであれば、撮影を担当する診療放射線技師に遠慮なくお申し出ください。


マンモグラフィは、左右の乳房を片方ずつ、上下から挟む方法と、左右から少し斜めに挟む方法があります。それぞれ、下のような写真になります。

撮影時間はおよそ5分から10分程度で、実際に乳房が挟まれている時間は、1枚につき30秒前後です。 こうして撮影したマンモグラフィの画像を観察することで、左のような腫瘤や、石灰化が見えてきます。これにより、良性あるいは悪性の病気を発見することができるのです。 マンモグラフィは、触ってもわからないような小さな腫瘤や、しこりを作らない腫瘤、乳癌のごく早期にみられる小さく細かい石灰化を見つけるのに大きな効果を発揮します。


放射線治療装置(ライナック)

平成21年に導入された、直線加速器(ON-COR)と治療計画装置(pinacle)の組み合わせにより、より高精度の放射線治療が可能となりました。 治療専門認定医師が、CT画像を元に照射する方向・線量・照射する形や面積などを、治療計画専用のコンピュータにより緻密な計算を行い、最適な治療方法をシミュレーションします。


そこから得られたデータを用いて、診療放射線技師により、元となるCT画像を撮影した体位と全く同じになるように寝かせて、治療がおこなわれます。診療放射線技師は治療以外に、出力されるX線や電子線が表示される照射線量が正確に出力されているかの、測定や校正を頻繁に行っております。放射線治療には、がんを完全に治す根治治療、苦痛を和らげる緩和治療、外科的手術前に腫瘍を小さくすることを目的とした、術前治療、手術後の再発防止を目的とした、術後治療等が有ります。

結石破砕装置(ESWL)

主に尿路結石に対し行われる治療法で、衝撃波を発生する特殊な装置を用いて、エネルギーを収束し石に直接当てる事により、小さく砕き(破粋)尿と共に排泄させる為の装置です。多少の痛みを感じる患者さまもおりますが、開腹手術や内視鏡手術に比べ身体への負担も少なくすむ治療です。

骨密度測定装置

腰椎・大腿骨・前腕骨に、2種類のエネルギーX線を照射することにより骨密度を測定します。骨粗しょう症や骨折危険度の予知・予防に有用です。 平成27年1月新装置<Discovery>が導入されました。